対訳文の効果

対訳文は、語学学習ツールの中でも外国語の文章を楽しく読むことができるという点で特徴的なものです。難しい文法や語彙を理解する手助けとなる翻訳と共に、深く途切れることのない読書を学習者に提供するため、対訳文は「学習者が無理なく読書を続けられる好循環(言語学者Christine Nuttall)」を作り出してくれます。


自発的な読書の利点

「自発的な読書は語学教育に於いて最も有効な手段である。」
— 南カリフォルニア大学 語学名誉授業スティーフェン・クラッシェン

このような自発的且つ継続的な読書が外国語の学習に非常に有効であることを、多くの研究が示しています。著名な言語研究者である スティヴェン・クラッシェンは「楽しく、ストレスのかからない方法で、理解できる大量の読み物に学習者が触れた時、非常に多くの文法と語彙を迅速に吸収できる」と述べています。

連動型対訳文は学習者がすぐに検索できる範囲で多くの読み物を提供し、従来の教室型学習や反復暗記の方法に比べ、非常に効率よく自然に語彙と文法を吸収することができます。

読書を楽しい経験として味わえることが、対訳文の学習ツールとしての成功に不可欠な要素です。


新技術の創生

IPTアプリケーションの新しいコンテンツを作り出すためには、翻訳相互の単語と句の緻密なリンク作業、文法解説や音声再生機能の作成が必要ですが、こういったタスクは基本的に手作業で行っています。非常に手間の掛かるこれらの作業根本的に労働集約型の作業ではありますが、並行してプロセスのスピードを向上し、自動化させる最新の技術も積極的に研究しています。を自動化し、開発作業の効率化を図る研究も積極的に進めています。これにより、追加の言語の組み合わせや内容をより迅速に発表できるようになり、学習者にとってはコンテンツの選択肢を広げることに繋がります。


研究と方法論

私たちがLiberaに掲げる最終的な目標は、快適なリーディングのレベル向上によって語学学習への興味と意欲を無駄なく高めることです。Liberaは、語学学習が最も効果を上げるのはリーディングに妨害や中断がないときであるというインプット仮説に基づいています。


私たちは、セグメント(語句)を翻訳、音声再生機能、文法解説、辞書への語句入力全てにリンクさせるという信念のもと、Liberaを開発しました。単語帳を眺めたり、ソーシャルメディア上での達成に固執したりすることなく、読むこと自体がプロセス、目標、そして対価であることにより、真に第二言語の学習を楽しむことができます。

Liberaの裏に流れるキーコンセプトの中には広範囲に亘る学術研究を基にしているものがあり、そのためCJKIでは私たちの信じる方法の有効性をご理解いただくため、多くの発表を行っています。